溶融めっきと電解めっきについて

一番身近なめっきとして亜鉛めっきがあります。亜鉛めっきは、古くからトタン板やワイヤーケーブルなどに使用されています。しかし、亜鉛めっき方法には2つのめっき方法があり、そのめっき装置について説明したいと思います。亜鉛めっきをする装置として、スタンダードなものが溶融亜鉛めっき装置です。これは、高温で溶かした亜鉛に線材を通過させ、亜鉛めっき層を形成する方法です。溶融亜鉛めっき装置は、太い線材には向いていますが、細い線材や板材には向きません。これは、溶融亜鉛めっきの場合、めっき溜まりが発生し易く、製品品質を確保出来ない問題によるものです。
しかし、溶融した亜鉛に線材を複数本通過させることが出来たり、亜鉛を容易に溶融させることが可能なためコストメリットが非常に高いです。

一方、電解亜鉛めっき装置は細い線材や板材に均一に亜鉛めっき層を形成することが出来ます。電解亜鉛めっきは、電解液にあらかじめ亜鉛を溶かしておき、めっきする材料に通電をしてめっきを行います。この方法は、通電する電流・電圧でめっき厚さが決まるため、均一な亜鉛めっき層が形成されます。そのため、めっき溜まりが発生しにくく製品品質も安定しています。しかし、問題として大量の電力を消費することです。めっき対象となる材料が大きければ大きいほど、めっきに使用される電力も大きくなります。

亜鉛めっき装置としては、それぞれの装置やコストメリットに合わせ、製品のめっき方法を選定しています。